みっちりと一週間の間、王宮料理人直伝の調理法を叩き込まれた。 はっきりいってあれは地獄のような特訓だった・・・ 調理素人同然の僕に「グルメできるまで夕飯ぬきですよ〜♪」とか・・・。 お陰で三日は夕飯食えなかった。 しかもあの人調理のことになると性格が変わっちゃうし。 本当にキツイ特訓だった。 その特訓から一週間後・・・ レイ:「よしっ♪トンガリさん、もう作れるようになったよね?」 この人は一週間も教えてるのに元気いいなぁ・・・ 僕なんか死にそうだし。 トンガリ:「(無理だし・・・)」 僕は小声でボソっと一週間の不満も込めて言った。 レイ:「えっ?聞こえなかったなぁ〜♪何て言ったのかな、トンガリさん?」 ブハッ・・・顔は笑ってるけど目が笑ってない・・・ 「はっ!?こっちは一週間もアンタに付き合ってるんだよ!!!」 そんな感じの彼女の声が聞こえてきそうだった。 ヤバイ、言い直そうっと。 トンガリ:「え、えっと。じ、自信あ、ありまくりですよ!!!」 ちょっと声が震えていたかも・・・ レイ:「そうですよね〜。私が一週間も教えてあげたんだから♪」 一週間といいうトコがやけに強調されている。 覚えの悪い僕に教えるのが相当苦労したんだな^^; レイ:「じゃぁ。さっさと作っちゃってください♪」 次自信ないですっ、なんか言ったら殺されるかもな・・・ 彼女の調理モードの時の性格は異常に厳しい。 トンガリ:「了解です!!!」 調理モードの時に反抗すると危険だからな。気をつけないと。 僕はそんな事を考えながらグルメをちょくちょくと作っていった。 レイ:「ほらそこ、違うでしょ!!!」 トンガリ:「は、はいっ!!!!」 調理前の「♪」は何処いったんだよ^^; 僕は散々注意されまくりながらもグルメを完成させた。 トンガリ:「レ、レイさん。う、上手くできましたかね?」 レイ:「う〜ん・・・・・・・・・」 彼女は僕が作った(といっても彼女がけっこう手伝ったが・・・) グルメを試食している。 上手くできたと思うんだけどなぁ。ちょっと自信ない。 彼女はニコっと笑って僕に話し掛けた。この笑顔は・・・ レイ:「合格ぅぅ〜〜〜♪(まぁ、私も手伝ったしね・・・)」 トンガリ:「うっしゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」 レイさんの最後の方に喋ったことなど聞こえてない。 なぜなら僕は一週間の地獄の日々の苦労が報われてカナリ嬉しかったからだ。 レイ:「あはは、貴方は本当に面白い方ですね〜♪トンガリさん、また暇があったらここに遊びに来てくださいね。その時は師匠と一緒に歓迎しますよ♪」 僕はレイさんに別れを言ってガルフネットの屋敷へと向かった・・・ 第十七章へと続く・・・ |