湖の魔物を倒した僕達は、街の人が自分の家で歓迎してくれると言うので、その人の家に向かう事にした。自称天才魔法使いのシャウトという男と共に・・・ 実際には僕ら、湖の魔物倒してないのにいいのかなぁ・・・ そんなことを思いながら、僕はセルミナの街の隅にあるその人の家に行った。 トンガリ:「あのー、先程魔物と戦った者ですが」 街人:「おぉ、あなた達ですか。ささ、どうぞ中へ」 その街人は紳士的な雰囲気を持つ初老の老人だ。僕たちはゆっくりと中へ通された。 シャウト:「案外狭いな〜」 トンガリ:「(おっ、おぃ。考えろよ、失礼だろ!!!)」 僕はシャウトを小声で注意したが、老人に聞こえてしまったらしく・・・ 老人:「いいんですよ。狭い家ですが自分の家と思ってくつろいで下さい。お話は明日するので・・・」 老人はそういうと階段を上がり二階へと消えていった。 シャウト:「おぃ、爺さん。そんな話聞いてねぇぞ」 シャウトが怒鳴った時にはもう爺さんはいなかった。 ってか、コイツ考えろよ。始めてあった人には敬語を使えよ。 彼は僕の視線を感じたのか、話し掛けてきた。 シャウト:「トンガリィ〜、何か言いたそうだなぁ?」 トンガリ:「別に」 何かコイツといると調子狂うなぁ・・・ 僕はふと思い彼に質問してみる。 トンガリ:「あのさぁ、シャウトは何であんな所にいたんだ?」 シャウトは、あぁ、そんなことかといった風に話し始めた。 シャウト:「俺は天才魔法使いだって話したよな?天才故に今まで負けた事が無い。このままでは天才の俺の腕が鈍っちまう。っつぅことで、俺より強いヤツ(100パーそんなヤツ存在しないが)を探しに旅に出たってわけだ」 彼は僕に自分の力を自慢するような口調で言った。コイツはこういう性格なのだろう。 ミゴー相手におされていたのは何なんだろうね〜、などと僕は心の中で思っていた。 シャウト:「何か言いたそうだな」 しまった。表情にでたのか。ここは何か言って話題をずらすか。 トンガリ:「別に。ってか、お前言葉使い悪いな。」 シャウト:「お前に言われたかねぇよ。それよりお前は何で旅してんだ?」 彼は僕の言葉をさらっと流すと質問してきた。 ここは真面目に答えた方がいいのか?だがカタストロフィアのことは・・・ トンガリ:「別に理由は無いよ。しいて言うなら剣の修行かな」 シャウトはふーんと一言。少し怪しかったかな。 シャウト:「おぃおぃ、この天才魔法使いに嘘つけると思うなよ!!!?お前何か隠してるだろ、天才には分かるんだよ!!!」 僕が何も言えずにいると、彼はわかったというように話してきた。 シャウト:「俺の力が必要なのか〜。そうとう大変な旅なんだな。おしっ、俺も暇じゃねぇが付いていってやるよ」 彼は息もつかずにそう言った。 おぃ冗談じゃない。なんでこんなヤツと旅しなきゃいけないんだよ? ってか第一、僕は何も言ってないだろ!!? トンガリ:「僕はそんな事・・・・・」 シャウト:「おしっ、決まりだな。まぁ天才の俺が付いていくんだから大船に乗った気持ちで何でも任せな!!!」 僕が言い終えるのを待たずに彼は言った。コイツ一回ぶっ飛ばす必要がありそうだな・・・ 今までの事もあり、僕の怒りがふつふつと沸いてくる。そして爆発した。 トンガリ:「この雑魚魔法使いがぁぁ!!!!!!一度あの世見せてやる〜〜〜〜〜!!!!!!!!」 僕は翳した掌から気の塊をシャウトに向けて放った。 彼は軽やかにそれをかわす。気の塊は壁にぶつかり穴をあけた。 シャウト:「いきなり何しやがる!!!?しかも何でお前そんな技使えるんだよ!!!!?」 トンガリ:「知るか!!!!お前のその性格叩き直してやる!!!!!!!」 僕はまた掌を翳し、彼に向けて気の塊を放っていた・・・ 第二十二章へと続く・・・ |